外構工事

 いつもお世話になっております。
 LUCE代表の綱田です。


 今日は私の考える『外構工事の価格』について少しお話したいと思います。

 住宅購入をお考えのお客様、まだ少し先だが予定があると言う方、住宅購入の計画は無いという方、すべての方におきまして、外構工事の標準的な価格というものを知っておられる方は居られますでしょうか?

回答から申しますと、私的には標準価格というのは無いと思っております。というのは外構工事は住宅建築よりもさらにもっとオーダーメイド性が強いからであります。ほとんど一つとして同じ条件で施工できる現場はありません。
といってもおおよその価格帯というのはあります。
これらは施工現場の広さや金物オプションの有無にも大きく左右されますが、だいたい30坪くらいまでの住宅ですと40〜80万円くらい、40坪くらいまでの住宅ですと60〜100万円くらい、50坪クラスになりますと80〜130万円、さらに60坪クラスですと150万円前後、もっと広くなると200万円〜∞となります。これらはあくまで金物オプションを入れない価格ですし、高低差が発生すると、価格は10〜30%以上アップすることも珍しくありません。
これら一般的な外構工事に加えて意匠的なカーポートや門扉、物干しやサンルーム、お庭にはおしゃれなレンガの壁や立水栓などなど、夢に描くような外回りやお庭のプランを入れていけば、それこそかかる費用は無限に大きくなっていきます。

しかも冒頭で言ったように全て現場に合わせたオーダーメイドな作品です。そこへきて匠と言われる職人さんを使っての施工なら、かかる人件費も莫大なものとなります。
もちろんLUCEでは厳選された職人さんに施工していただいております(派遣の外構工事職人など見た事も無いが)が、お客様のニーズに応える、また私が認める工事品質をクリアできる職人さんなど、正直数えるほどしか存在しておりません。(もちろん私の知らないところには沢山居られると思います)

話はちょっとそれましたが、今の外構業界を見渡すと、お客様も施工会社もどちらもが苦しんでいるように思えます。

我々も家に帰れば一消費者となるので、外構工事に150万円と言われれば、もう少し安くならないか?と思うのでありますが、施工する側にすれば、他社との競合で値段はダンピング状態、無料プランサービスに無料メンテ、加えて保証サービスなどなど、かかる経費は増える一方、お客様の為には少しでも安くしたい反面、お客様を守る為にかかる経費も削れない・・・。


『外構工事の価格』というのは、材料費(ブロック・レンガ等見積項目に記載のある材料)・副資材(セメント・砂・鉄筋等見積項目には記載されない材料)職人さんの人件費・養生費・機械の損料・リース費・重機費・その他の工事(電気関係・給排水関係・塗装関係等)・プランニングや営業経費・現場管理費などなど、非常に多くの費用が掛かっており、ご提出させていただくお見積りにはボッタクリな項目など何一つ入っておりません。

私のまわりでも去年から今年にかけてもう4社ほど倒産いたしました。
仕事が少なくなったというのも倒産の理由の一つではあるのでしょう。
少なくとも私の知る限りでは、とても優秀な人材や職人さんを持った会社でありました。では何故倒産したのでしょうか?経営が下手だったから?無駄な投資をしたから?はっきりした理由はその会社の経営者さんではないのでわかりませんが、経営に必要な利益が取れなくなってきている事は、間違いないと思います。

はっきり言える事は、バランスが大事ということです。CADで提案されたイメージパースがほとんど同じ外構でも、それにかかる価格は各社様々であり、企業努力(自社の経費コスト削減等)で安くしている部分もあれば、採算度外視で仕事を回したい為だけに安くしているところもあるでしょう。お客様にとって、安心安全な施工方法で有資格者の元に管理され完成したものと、手を抜きまくって完成したものとの違いを見抜くのは簡単なことではありません。違いがわかる時は解体する時、もしくは災害等で壊れてしまった時しかないのです。10年保証も11年経てば、壊れたって保証外ですから、10年持たせればいいわけです。そういう風に考えている業者は星の数ほど居るでしょう。これまた見抜くのは至難の業ですね。
こんな書き方をすると、悪徳業者ばかりのように思えて、契約前にその会社を疑いまくるお客様が沢山増えてしまうのかも知れません。
おおいにいいことだと思います。どんどん疑いましょう。そしてその価格のわけを聞きましょう。お客様が外構工事の価格のわけを聞く時、外構工事がお客様に認められた瞬間なのではないかと思います。

外構工事はお客様が血と汗と涙を流して購入された、大事な大事な新生活を送られる現場で、全てハンドメイドで造ります。中国や東南アジアで安い賃金で大量に生産した物販の商品とはわけが違います。
故に安すぎる外構を購入されたお客様は、残念ながら疑ってください。どのような規格の基礎工事をされたのか?どのようなブロックを使用されたのか?どのような配筋をされたのか?モルタルの被り厚は何mmなのか?施工写真はあるのか?
申し訳ございませんが、そのブロック塀は震災のような規模の地震には耐えられません。でも11年目には保証対象外となり、倒れて人が下敷きになっても、業者は逃げます。そして最終的には持ち主であるお客様が傷つけてしまった方へ賠償することになります。


私はそんなブロック塀を作りたくありません。そして全く規格を満たさない基礎や配筋を安請けしたせいで作らざるを得ない会社になりたくはありません。作っているところはいっぱい知っていますが。

そんなわけで、『外構工事の価格』・・・ 高いと取るか安いと取るか、私たちは明確な基準と共に価格の価値をご説明し、誰かの意思で解体する日までお客様の安心と安全をお約束できる外構工事を提供したい。
私の切なる願いです。

ご清聴ありがとうございました。



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